生後1年以内の離乳食に様々な食品を取り入れ、多様性のある食事を実施するとアレルギー疾患の予防となる可能性が示唆され最近話題となっています。
この話題は、ヨーグルト、バター、野菜、果物を生後1年以内に取り入れるとアレルギー疾患の発症リスクが減少するという報告(Roduit C,et al :High levels of butyrate and propionate in early life are associated with protection against atopy. Allergy 74:799-809,2019)によります。
なぜ多様性のある食事を実施するとアレルギー疾患の発症リスクが減少するか。
ヨーグルトやバターには短鎖脂肪酸が含まれており、これにより有益な腸内細菌叢が増加して酪酸、プロピオン酸、酢酸が増加することにより、制御性T細胞の増殖が促すためではないかと考えられています。
この報告が多くの方々に支持されるようになれば、今後、短鎖脂肪酸を積極的に取り入れられる食材を使った離乳食レシピが続々と登場することでしょう。
しかし、赤ちゃんひとりひとりの適量は違います。
そのためには一般論ではなく、それぞれの赤ちゃん一人ひとりにとっての短鎖脂肪酸の適量がどのくらいか、個人レベルで推定できるようになることがまずは求められます。
オーダーメイドの離乳食の時代がすぐそこに来ているようです。
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